「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

(エルフたちもこんなふうに私を見ていたっけ)

 テレー以外のエルフたちは人間を嫌い、エレオノールを遠巻きにするばかりで関わろうとしなかった。

 直接的な害を与えられたことは一度もないが、異物を見る不快そうな視線は何度もエレオノールに居心地の悪さを感じさせたものだった。

「彼女はラスという。今日からここでドラゴンの子どもの世話をすることになる。覚えておけ」

 使用人たちはしんと静まり返って、特にこれといった反応を見せない。

 落ち着かなくなったエレオノールは、ギュッと子竜を抱き締めて深々と頭を下げた。