「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「研究者たちと竜舎で働く者とどちらのほうが詳しいか、議論の余地がありそうだな」

「俺たちですよ! 毎日毎日、愛情込めて世話してますからね! そうそう、シュルーシュカ様の新しい寝藁を仕入れたんです。殿下もぜひご堪能ください!」

「いや、藁の上で寝る趣味はない」

 そのやり取りをみたエレオノールは少しだけ笑った。

(びっくりしちゃった。ただドラゴンが好きなだけなのね、きっと)

 腕の中を見下ろすと、子竜が口をむにゃむにゃさせている。

 さっきまではエレオノールの指を咥えていたことで満足していたようだが、今はなにもなくて落ち着かないらしい。