ジークハルトは溜息を吐くと、子竜を片手に持ったまま、自身の左胸にこぶしを当てた。
まるで軍人だとエレオノールが思ったのも束の間、よく通る声で言う。
「ジークハルト・フォン・ベルグの名にかけて、お前のいない間に子竜を連れて行かないと約束する」
「……絶対に?」
「この名を貶めるような真似はしない」
それでもエレオノールはジークハルトを信用できずにいたが、やがて彼に引く気がないと悟って恐る恐る裾を掴んでいた手を離した。
「もし、約束を破ったら……」
「いいからさっさとしろ。このまま連れて行っても構わないんだぞ」
まるで軍人だとエレオノールが思ったのも束の間、よく通る声で言う。
「ジークハルト・フォン・ベルグの名にかけて、お前のいない間に子竜を連れて行かないと約束する」
「……絶対に?」
「この名を貶めるような真似はしない」
それでもエレオノールはジークハルトを信用できずにいたが、やがて彼に引く気がないと悟って恐る恐る裾を掴んでいた手を離した。
「もし、約束を破ったら……」
「いいからさっさとしろ。このまま連れて行っても構わないんだぞ」

