子竜をしっかりと抱き締め、ありとあらゆる荷物を置き去りに家を飛び出す。
そのままエレオノールはわき目もふらず全速力で逃走した。
村を出てすぐ死の森に足を向けたのは、人間にとって恐ろしい場所なのはエルフたちの力によるものだと知っていたのと、自分にとって故郷と呼べる場所だからだ。
危機的状況だとも知らず、まだ羽も乾ききっていない子竜が甘えた声をあげる。
「みゃあ」
「大丈夫、私が守ってあげるから。……あなたは恐ろしいドラゴンになんてならないの」
子竜を抱き締める腕の力が自然と強くなる。
(森を焼いたあのドラゴンのような、残酷な真似をするような子にはさせない)
そのままエレオノールはわき目もふらず全速力で逃走した。
村を出てすぐ死の森に足を向けたのは、人間にとって恐ろしい場所なのはエルフたちの力によるものだと知っていたのと、自分にとって故郷と呼べる場所だからだ。
危機的状況だとも知らず、まだ羽も乾ききっていない子竜が甘えた声をあげる。
「みゃあ」
「大丈夫、私が守ってあげるから。……あなたは恐ろしいドラゴンになんてならないの」
子竜を抱き締める腕の力が自然と強くなる。
(森を焼いたあのドラゴンのような、残酷な真似をするような子にはさせない)

