「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「見たことのない鱗の色だな。希少種か?」

 子竜に対し、ふたりの反応はまったく異なっていた。

「なんですか、その言い方は。この子をものみたいに言わないでください。希少種だからなんだって言うんです?」

「ますます放っておくわけにはいかないということだ。だいたい、これからどうやってこいつを管理するつもりでいる?」

「管理! ものみたいな言い方をしないでって言ったばかりですよ!」

「愛玩動物と混同するな。ドラゴンはそんなかわいらしいものでは――」

 エレオノールはジークハルトの腕が一瞬緩んだ隙を見逃さなかった。

「おい!」