「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「帝国の竜騎士団について知らなかったのかね? 空での戦いにおいて、ベルグ帝国に敗北なしと言われているのに?」

「存じません。強い竜騎士団を作るためにこの子が必要だと言っているんですよね? でも私は、これまでこの子の面倒を見てきた者として、生まれる前から戦争の道具にしようとしている人に預けるつもりはありません」

 その言葉は村長ではなく、厳しい表情のジークハルトに向ける。

(だって私は、ドラゴンがどれほど恐ろしい生き物か知っている)

 遠巻きにされ、直接的な関わりはほとんどなくとも、森に住むエルフたちはエレオノールの仲間だった。