「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「そろそろ戻らなければならないので。失礼します」

 引き留められる前にとエレオノールは今度こそ駆けだそうとした。

 その足が、先ほど切断されたバトラコスの舌を思いきり踏んでしまう。

(嘘でしょ……!?)

 ここは格好よく颯爽と立ち去るつもりだったのに――と思う間もなく滑り、体勢が崩れた。

「きゃっ……!」

 しかし転ぶ前に、後ろから抱き留められる。

 誰にそうされたのか、振り返らなくても明らかだ。ここにいるのはエレオノールともうひとりだけなのだから。

「大丈夫か?」