「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 ほかの種類のドラゴンならば前脚を使って運べただろうが、シュルーシュカには難しい。

 指示する前に自分で動き、必要なことをこなしている相棒に頼もしさを覚えながら、ジークハルトはちらりと上階へ続く階段を見やった。

(……エル)

 無理をすればエレオノールのもとへ向かえるかもしれないが、濃厚に漂う毒の霧がそれを否定する。

 危険な博打に身を投じるつもりはなかった。

(直属軍のドラゴンに連絡を取ってくれ。緊急事態だ)

『もう伝えたわ。今、全速力で向かわせているところよ』

(助かる)

『お礼は私の心臓と同じ大きさの宝石をお願いするわ』