「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 予想もしていなかった相手の登場に、さすがに足が止まる。

「いったい……」

 なにがあったんだ、と言いかけたジークハルトは、突如全身の毛が逆立つような感覚に陥り、素早く自分の口と鼻を袖で覆った。

(これは毒の臭いだ。なぜ、リュースが)

 見れば、向かおうとしていた階段に点々と濃緑色の液体が散っている。

 その液体が触れた場所はぐずぐずと崩れていた。

(腐食? いや、溶けている? ――シュルーシュカ!)

 ジークハルトはすぐに竜舎に控えているシュルーシュカに念話と飛ばした。

 リュースがここにいるなら、相棒はどうしているのか。

 意外にもシュルーシュカの返答は早かった。