「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 あれはハインリヒのものだ――と妙な確信を持って急ぐジークハルトは、一段飛ばしで階段を駆け上がった。

 広間は一階にあり、最上階は五階に位置している。

 並の人間ならば息切れして足を止めてもおかしくなかったが、その足は一瞬も止まらない。

(なにがあったんだ)

 ジークハルトはエレオノールが古代魔法に長けていることを知っている。

 その種類については詳しくないが、以前攻撃魔法はないと言っていたのも覚えている。

(防御魔法は使えると言っていた。もしもそれを行使せねばならない事態が起きているとしたら?)

 エレオノールが身を守るとしたら、攻撃してきた相手はハインリヒしかいない。