「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 彼らは職務を全うしているだけで、ジークハルトに悪意があるわけではない。

 だが、これ以上ハインリヒとエレオノールをふたりにはできなかった。

「後の始末は俺がつける。どのような咎めも罰も、お前たちには及ばない。だから――」

 かくなるうえは押し通るしかないかと思ったその時、どこからともなくすさまじい悲鳴が聞こえた。

 女ではない、男のものだ。

「ハインリヒ?」

 思わずジークハルトがつぶやくと、警備兵たちははっとした様子で背後を振り返った。

 その隙を逃さず、素早く脇を抜けて上へ続く階段に向かう。

「殿下!」

「俺を止めている場合か!」