「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 リュースが逃げ去った先に向かいたくても、その途中にはエレオノールの道を阻むように不穏な毒性の煙が漂っている。

 たった今出てきたハインリヒの部屋も同じような状態だった。

(忘れていた。あの子がドラゴンだってこと)

 遠くから騒ぐ声と激しい物音が聞こえていた。

 それはエレオノールが過去に聞いたものによく似ていて、目の前が死の森の景色と重なってしまう。

(リュースを止めなければ)

 今いるのは城の最上階。階下に向かう手段がひとつというのはありえない。

 エレオノールは踵を返すと、リュースが向かったのとは反対方向へ駆け出した。



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