「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 胃が逆流するような感覚。全身の血が沸騰し、身体中の穴から吐き出されようとする不快感。

 意識が飛びそうになるも、ぎりぎりのところで堪えて廊下の壁に手をつく。

 倒れ込むようにして手をついたために、壁にかかっていた絵画が音を立てて床に落ちた。

 額縁の尖った隅が、リュースの口から出た液体に浸る。

「な、に。なんなの……」

 再び蛇の鳴き声に似たしゅうしゅうという音がした。

 はっとして部屋のほうを見ると、リュースの移動した跡に沿って床の表面が崩れている。

「嘘、溶けて……」

 床に落ちた絵画の額縁が溶け始めていた。