「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「せいぜいかわいがってやろうかと思ったが、もういい。これでお前のうるさい声も聞かずにすむ。――はは、少しもったいなかったかもしれないな」

 必死にもがくも、ハインリヒの殺意は固い。

(こんなふうに、今までジークにも)

 エレオノールは何度もジークハルトの苦しむ姿を見てきた。

(私のせいであの人を苦しませるわけにはいかない)

 そう思っても、エレオノールには人を傷つける力がない。

武器や魔法で襲われるならともかく、この状況では防御魔法も役に立たなかった。

「さっさと死ね。すぐにジークハルトも送ってやる」

(それだけはだめ――)

 目の前が明滅し始める。