「どれほど母と俺が殺してやろうとしてもしぶとく生き残り、興味のない素振りですました顔をしてきた男が、あんなにも感情を露わにしている。欲しい女を奪われた無力感で死にたくなっているかもしれないな」
「ジークは『死にたい』なんて思いません」
かつては何度も思ったかもしれないが、今は違う。
それはエレオノールも同じだ。
「あなたたちがなにをしようと、ジークは諦めません。……私だってそうです」
「それがいつまで続くか見ものだな」
静まり返っていた広間に向け、ハインリヒは婚約者を抱き寄せて見せた。
「ジークは『死にたい』なんて思いません」
かつては何度も思ったかもしれないが、今は違う。
それはエレオノールも同じだ。
「あなたたちがなにをしようと、ジークは諦めません。……私だってそうです」
「それがいつまで続くか見ものだな」
静まり返っていた広間に向け、ハインリヒは婚約者を抱き寄せて見せた。

