「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 息子と同じくエレオノールの身分を軽んじていた彼女が、なぜ『第一皇子の婚約者』とされても否定せず話に乗るような真似をしたのか。

(このほうが、ジークにとって痛手になるから)

 もしもここでジークハルトが、ハインリヒの言葉を冗談だとしてエレオノールとの関係を明かせば、なにも知らない招待客たちは混乱するだろう。

 皇妃とハインリヒは驚いた振りをするだけでいい。

 兄の婚約者を奪った男だと、これだけの人間が集まった場所でジークハルトを糾弾できる。そしてそれを理由に廃嫡すれば、円満に追い落とすよりもよほどジークハルトを傷つけられる。