「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「才能なんて。近くの神殿まで歩いて半日かかるんです。だから自然と魔法を使う機会が多かっただけですよ」

 あくまで特別な魔法ではないのだと言外に匂わせるも、幸い男はもう追及してこない。

 その顔はいつの間にか血色が戻っており、エレオノールの回復魔法と薬がよく効いたことを示していた。

「おかげで助かった」

「助けられたのは私のほうです。もう少しでバトラコスに食べられてしまうところでした」

 答える声には少し誇らしさが滲んでいる。

 感謝と同時に、『助かった』と言ってもらえたことがうれしかったからだ。

(聞いて、テレー。私、誰かのために魔法を使えたのよ)