「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 女の園と化した場では聞こえるはずのない男の声が聞こえ、咄嗟にエレオノールは自分の身体を抱き締めて振り返った。

 いつの間に入ってきたのか、扉の前には青みがかった髪に黒い瞳をした男が立っている。

「……ハインリヒ殿下、でいらっしゃいますか?」

「いかにも。俺がベルグ帝国第一皇子ハインリヒだ」

 やはり、とエレオノールは息を呑んだ。

 女性の着替えの場に不躾に現れても、文句を言われないばかりか頭を下げられている男となれば、その身分は限られる。

 ここが皇族の住まう城であることを考えれば、おのずと答えは絞られた。

「ジークハルトにはもったいない」