「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「お前のためなら傷ついてもかまわないと思っている男が、無傷で手に入れた勝利と安全だ。褒められこそすれ、文句を言われる筋合いはないと思うが、違うか?」

「ずるいです、そんな言い方」

 口づけの甘やかさに浸れるような心境ではなく、エレオノールは小さくつぶやいてジークハルトの肩に寄り掛かった。

「もうひとつずるい質問をしようか」

「なんですか?」

「皇子でない俺と生きるのは嫌か?」

 溜息を吐いた直後、エレオノールはジークハルトの頬にそっとキスを返した。

 その答え方は、ジークハルトをひどく喜ばせたようだった。