ジークハルトにとって皇妃の策略が鬱陶しかったのは間違いないが、廃嫡を受け入れようと決めたのはエレオノールの存在があるからだ。
「皇子様から貴族になるなんて……そんなこと」
「これまでも皇子らしい扱いはされてこなかった。俺は変わらず、ベルグ帝国竜騎士団のジークハルトのままだ」
「だからって簡単に失っていいものではありません……」
「価値のないものをようやく活用できたんだ。俺の名ひとつでお前を手に入れられるなら安い」
でも、と言いかけたエレオノールの唇をジークハルトがすくうように奪う。
「皇子様から貴族になるなんて……そんなこと」
「これまでも皇子らしい扱いはされてこなかった。俺は変わらず、ベルグ帝国竜騎士団のジークハルトのままだ」
「だからって簡単に失っていいものではありません……」
「価値のないものをようやく活用できたんだ。俺の名ひとつでお前を手に入れられるなら安い」
でも、と言いかけたエレオノールの唇をジークハルトがすくうように奪う。

