「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「だったらすぐに結婚の準備をしなければな」

「そういう意味で言ったわけでは……!」

「もっと『素敵なもの』を知りたいんだろう? 教えてやる」

 空の上で身動きを取りづらいのをいいことに、ジークハルトは抱き締めた恋人の耳に口づけを落とした。

 どんなにくすぐったくても逃げられないエレオノールが、縮こまって甘い感触を避けようとする。

「落ちたらどうするんですか?」

「竜騎士がドラゴンの背から落ちると思うか?」

『お望みならいつでも落とすわよ』

「お前は黙っていろ」

「みゃあ!」

 賑やかな空の旅の終わりはそう遠くない。