「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 真っ赤になったエレオノールがジークハルトを止めようと肩口を掴む。

 しかし細腕はやすやすと捉えられ、広い背中に誘導されてしまった。

 自分からも抱き締めている形になったエレオノールの顔がますます赤く色づく。

「俺が好きだろう?」

 唇が触れ合う距離でささやいたジークハルトが笑う。

「好き……です、けど……」

「けど?」

「どうしてそんなに楽しそうなんですか……っ」

「惚れた女が同じ気持ちを抱いていると知って喜ばない男がいるか」

 ジークハルトが『エル』に片思いしたのは十一年前。

 亡くなったと聞かされても独り身を貫いたほどの想いが、ようやく成就したのだ。