「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 言いながら目を逸らそうとしたエレオノールだったが、その前にジークハルトの顔が近づく。

「……あの」

「この状況でまだ言いたいことがあるのか」

 ジークハルトが文句を言いたくなるのも当然だった。

 あとほんの少し距離を縮めれば、ふたりの関係はこれまでと違うものになる。

「あります。だって――」

「後にしろ」

 心の準備をさせないまま、ジークハルトは最後の一歩を踏み出した。

 ふたりの唇がそっと重なり、充分に余韻を残して離れていく。

「もう逃げるな」

「そう言われても、私……」

「お前は俺から逃げられない。理解するまでキスを続けようか?」

「それ以上はだめです……!」