「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「俺のために、俺のそばにいろ。……頼む」

 緑の瞳が動揺に揺れた。

 ジークハルトは顔を上げ、まっすぐにエレオノールを見つめる。

「だって……あなたには想い人が」

「お前だ」

「……え?」

「あの日、俺を助けてくれた少女は『エル』と名乗っていた。あれはお前だったんだ」

「そんな、まさか。だって私……」

 記憶にないと言いかけたエレオノールの前に、ジークハルトが古い布を差し出す。

 戸惑いながら受け取ると、どうやらハンカチのようだった。

 裏返した瞬間、そこにあった拙い刺繍を見て息が止まる。

「どうして……」