「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 エレオノールの身体をよじ登り、ぺろりと頬を舐めて鼻をこすりつける。

「なあに?」

「みゅう、みゃ、みゃあ」

「……ああ」

 必死な鳴き声を受けて自身の顔に触れると、舐められていない場所が濡れている。

 エレオノールは濡れた指先を見つめ、目を細めた。

「私、泣いてばかりね……」

 長い睫毛から伝った涙がほろりと落ちる。

 そのしずくがリュースの鼻先に落ちた時だった。

「エル!」

 そんな叫び声が聞こえたかと思うと、エレオノールの周囲に影が差した。

 その場の草を根こそぎ吹き飛ばす勢いで風が吹き付け、ごおっと激しい音を響かせる。