「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 馬車に揺られて二日が経ち、ようやくエレオノールは目的の場所に到着した。

 野宿の際も食事を分けてくれ、親切にしてくれた夫婦には、リュースの生え変わった鱗や爪、欠けた角を小袋ごと渡して別れを告げた。

「みゃあ」

 久々に外を歩いてご機嫌なリュースが、青々とした草の上を行く。

「最後に見た時は花がたくさん咲いていたのにね」

 髪が風にあおられないよう手で押さえ、エレオノールもリュースの後に続いた。

 ここは、エレオノールが初めてジークハルトと出会った場所だ。

 もうベルグ帝国に足を踏み入れられないかもしれないと考えた時、ここにだけはもう一度訪れたいと思って来てしまったのだった。