「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 ほかでもないエレオノールが明かしたからだ。

 それならば情報を共有されそうなものだが、どうやらそうではなかったようだ。

「やっぱり若い娘さんには気になる話かね」

 エレオノールが黙ってしまったのをどう受け止めたのか、商人が笑って言う。

「殿下がご結婚なさったとなったら、きっと大賑わいだろうからねえ。ルストレイクでもお祭をやるに違いない。あんたも美人さんだから、そこで出会いがあるかもしれないよ」

「……ええ、そうですね」

 そう答え、エレオノールは馬車の中で膝を抱えた。

 商人夫婦が違う話に花を咲かせているのを聞きながら、苦い気持ちを吐き出す。