「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 怪我はないようだが息もひどく荒くなっており、どう見ても普通の状態ではなかった。

「心配ない。少し、毒を浴びただけだ」

「そんな……!」

 のんびり考えている暇はなさそうだった。

(早く治療しないと)

そう考えたエレオノールは、男の了承を得るのも忘れて黒い外套をまくり、怪我の位置を確認しようとした。

「なにを――」

「動かないでください。毒の回りが早くなります」

抗議の声を遮り、軽鎧に覆われていない場所を探ろうとする。

毒を浴びた場所を見つけるのはたやすかった。

男の左袖が裂けており、そこに赤紫色の液体が付着していたからだ。

「すみません、もう少し裂きますね」