「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 リュースの面倒について話はできなかったが、記憶を盗み見たのなら言わずとも伝わっているだろう。

 そう判断し、ジークハルトはシュルーシュカに声をかけず竜舎を後にした。

 外へ出ると眩しい太陽が出迎える。

 目を細めるも、温かな淡い金の光が誰かの笑顔を思わせた。

(心に決めたはずだ)

 かつては幼い少女の笑みが脳裏に浮かんだのに、今は違う。

 仕事を求めたエレオノールに補佐をするよう言ったのは、誰にも傷つけられないよう目の届く場所に置いておきたかったからだけではない。

 ただ、彼女の存在を感じていたかった。

 たとえ意識しすぎて自分の仕事の効率が落ちたとしても。