「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~


 こんなに寂しそうに、そして愛おしそうに、懐かしそうに語る相手を恋い慕っていないはずがない。

 お互いに濁した言葉を、エレオノールは心の中で形にしてしまう。

(ジークハルトさんにはその人が好きなんだ……)

「どうしてこんな話になったんだったか。昔の話などするつもりはなかったのに、お前は聞き上手なんだな」

「……つらいことを聞いてしまってごめんなさい」

「謝るな。お前にそういう顔は似合わない」

 うつむいたエレオノールの顎を指で持ち上げると、ジークハルトは安心させるように微笑む。

 少し前ならその笑みに頬を赤らめていたエレオノールだが、今は苦しくなるだけだった。