「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「彼女もまた、俺の目を見て美しいと言ってくれた。……懐かしいな」

「亡くなった……と言っていましたよね」

「ああ。流行り病だそうだ。あの時に言えなかった礼をいつか言いたいと思っていたのにな。こればかりはどうしようもない」

 胸の痛みが強くなる。

 エレオノールは未知の苦痛を紛らわせるように唇を噛み、言った。

「ジークハルトさんは、その方のこと……」

 具体的な質問をできずに濁すも、察したジークハルトが目を伏せて微笑む。

「彼女以上に特別な人はいない」

 既にこの世にいない相手に、心のすべてを捧げているのは明らかだった。

 ジークハルト本人が違うといっても信じなかっただろう。