「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 エレオノールが思い出したのは、シュルーシュカが瀕死のジークハルトを連れて城まで戻ってきた夜のことだった。

(あの時も人間の仕業だと言っていた。もしかして今も命を狙われているの……?)

 ジークハルトの長い指が前髪の一部分に触れる。

「幼い頃にこうなってから今も色が戻らない。どうせ抜けるなら瞳の色を変えてくれればよかったものを」

 さっきまで甘く幸せだったエレオノールの口の中に苦いものが広がる。

 まさか毒の後遺症によって、黒髪の一部が白くなっているとは思いもしなかったからだ。

「でも、私……きれいな色だと思いました」