「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 そんなエレオノールに、ジークハルトが自嘲気味な笑みを見せる。

「先ほどの質問だが、俺がルストレイクに留まるのはただの皇子ではないからだな」

 ジークハルトはボタンを欲しがるリュースを押さえ、乱れた服を整えてエレオノールの視界から古傷を遠ざけた。

「ドラゴンに乗れるから、でしょうか」

「いや、生まれの問題だ」

 そう言うと、ジークハルトはぬるくなった香草茶を口に運んだ。

「俺の母はとある少数民族の出身で、現皇帝陛下のもとに和平の証として要求された。俺が生まれた際に亡くなったが、この世のものとは思えないほど美しい女性だったそうだ」