「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 答えようと口を開きかけたジークハルトだったが、まるでその瞬間を見計らったかのようにリュースが広い胸に飛びついた。

「リュース!」

 声を上げ、いたずらな子竜を叱ろうとしたエレオノールの視線がジークハルトの胸もとで止まる。

 リュースがボタンを引っ張ったせいで、肌が露わになっていた。

 しかしエレオノールが驚いたのはその白い肌ではなく、そこに刻まれている古傷である。

「ぞの傷……」

 シャツの隙間からのぞいている傷は一部分だけ。

 おそらくはもっと大きな傷だろうと判断したエレオノールは、言葉の先を続けられずに口を閉ざした。