「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 ジークハルトは運ばれたお茶とお菓子を見ると、そばでメイドのように控えたエレオノールを軽く手招きする。

「そんなに気になるなら早く言えばよかっただろう。そこに座れ」

 ジークハルトが示しているのは自身の真正面に置かれたソファである。

 普段は竜騎士団の中でも地位の高い騎士が、仕事の打ち合わせをするために使われているものだ。

「俺は茶だけでいい。菓子はお前が食え」

「そんなことをしたらみんなになんて言われるか……」

「俺がいいと言ったのに、なぜ文句を言われなければならないんだ?」

 そう言ってジークハルトは再びエレオノールを促した。