「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 エレオノールがここへ来てすぐの頃に、リュースにエラフィの角をくれた男だ。

「ありがとうございます。ただ、この間いただいたお菓子を食べすぎて、ちょっと体重が増えたみたいなんです」

「いいんだよ、大人になったら今の何十倍も大きくなるんだから」

 彼は趣味を仕事にしている状態らしく、ドラゴンには目がない。

 シュルーシュカのこともよく褒めたたえているようで、その相手をさせられるジークハルトはいつも眉間に皺を寄せている。

「今度また遊びにおいでね。ほかのドラゴンたちもおちびちゃんを待っているから」

「みゃあっ」

 リュースが元気に返事をしたのを聞くと、男の顔がわかりやすく緩む。