「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「油についてはお前に任せた。問題があったらまた言いにこい」

「はい。あっ、あともうひとつ」

「今度はなんだ?」

「今年は小麦が豊作だったと聞きました。仕入れ値をもう少し下げられると思うので、担当者に交渉するよう伝えても大丈夫でしょうか? 代わりに薬草を多めに仕入れて、回復薬は私が作ろうかと思います。こちらもそれほど手間ではありませんし……」

 一度は書類に視線を戻したジークハルトが、再びエレオノールを見る。

「お前は有能すぎるな」

「それがお世辞じゃないならうれしいです。テレーの教えをちゃんと生かせているってことですもんね」