「研ぎ油にするために必要なのはよく冷えた水と灰ですね。どちらも厨房で手に入ります」
「……それが研ぎ油になる時点で、やっぱり錬金術じゃないのか?」
エレオノールがあくまで製薬技術だと言ったことにまだ引っかかりを覚えていたようで、ジークハルトが苦笑して言う。
「錬金術というのは、無から有を生み出すものだと聞きました。テレーが教えてくれたのは、その『命』が持つ力を引き出す技術ですよ」
「言っておくがそうやって作ったお前の薬は、ドラゴンの背から落ちた新兵の骨折を一瞬で治したんだからな」
あきれ顔のジークハルトが再び手もとの書類に目を向ける。
「……それが研ぎ油になる時点で、やっぱり錬金術じゃないのか?」
エレオノールがあくまで製薬技術だと言ったことにまだ引っかかりを覚えていたようで、ジークハルトが苦笑して言う。
「錬金術というのは、無から有を生み出すものだと聞きました。テレーが教えてくれたのは、その『命』が持つ力を引き出す技術ですよ」
「言っておくがそうやって作ったお前の薬は、ドラゴンの背から落ちた新兵の骨折を一瞬で治したんだからな」
あきれ顔のジークハルトが再び手もとの書類に目を向ける。

