甘い空気を台無しにしたリュースは勝手にふたりの間に収まると、ここが自分の定位置だと言わんばかりに腰を下ろして尻尾を振った。
愛らしい姿にあきれながら、ふたりはほっと息を吐く。
(今、私……なにを)
エレオノールにだって、親しくなった男女がどんなことをするのかといった知識はある。
その知識からすると、今ジークハルトとキスをしようとしたように思うが、相手が相手なだけになにかの間違いだったとしか思えない。
「そうだ、大事なことを伝えておかねば」
「は、はい、なんでしょう」
話を変えてくれたことに安堵を覚えつつ、改めて背筋を伸ばして言葉を待つ。
愛らしい姿にあきれながら、ふたりはほっと息を吐く。
(今、私……なにを)
エレオノールにだって、親しくなった男女がどんなことをするのかといった知識はある。
その知識からすると、今ジークハルトとキスをしようとしたように思うが、相手が相手なだけになにかの間違いだったとしか思えない。
「そうだ、大事なことを伝えておかねば」
「は、はい、なんでしょう」
話を変えてくれたことに安堵を覚えつつ、改めて背筋を伸ばして言葉を待つ。

