「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「大したことではないんです。だからお気になさらず――」

「だったらもう、俺に泣き顔を見せないと誓え」

 肩を掴まれ、エレオノールは再び息を呑む。

 ジークハルトは真剣な顔で、黙ったままのエレオノールを見つめた。

「なにも知らなければ、力になってやることもできない。……俺に思うところはあるだろうが、命を助けてくれた恩返しもさせてくれないのか?」

(この人は……)

 きゅ、とエレオノールは唇を噛んだ。

(どうして私なんかに、そう言ってくれるんだろう)