「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「リュースが……」

 振り返ると、リュースは眠っている。

 気持ちよさそうな寝顔を見ていると起こすのも忍びなく、エレオノールは再びジークハルトに視線を戻した。

「嫌な夢を見たんです。それだけなのに、ご迷惑をおかけしました」

「……自分など死んだほうがよかった、と思うような夢か?」

 短い沈黙の後に尋ねられたエレオノールが絶句する。

 さすがに直球でものを聞きすぎたと思ったのか、ジークハルトは気まずそうに空咳をした。

「昨夜、泣きながらそんなことを言っていた。聞かれたくないことかもしれないが、あんなふうに泣くところを見るのはこれで二度目だ。いったい、過去になにがあった?」