「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 必死に頭の中を整理していると、確認できずにいた目の前の人物が身じろぎをする。

 咄嗟に顔を上げてしまったエレオノールは、至近距離で自分を見つめ返すジークハルトに気づいて息を呑んだ。

 神秘的に輝く美しい紫の瞳が、硬直するエレオノールを捉えて優しく和む。

「もう落ち着いたのか?」

 寝起きのせいで少しかすれた低い声には妙な色気が宿っていて、エレオノールの鼓動を急き立てる。

 自身の頬にじわりと熱が集まったことで、エレオノールはこの状況が夢ではないのだと理解した。

「あ、えと、その……お、おはよう、ございま、す」