「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 さらに自分以外の規則正しい呼吸が頭上から聞こえていた。

(私、もしかして今……抱き締められてる?)

 顔を上げれば誰に抱き締められているかすぐにわかるだろう。しかしエレオノールには相手を確かめる勇気がない。

 たった今目覚めるまで、とても安らかで幸せな夢を見ていたのだ。

 異物として排除され続けた自分が、ようやく終の棲家を見つけて温かく生きる幸せな夢を。

 そんな夢を誰の腕の中で見ていたのか、確かめるのが恐ろしくて顔を上げられそうにない。

(最後の記憶は、ジークハルトさんの怪我を治したこと。シュルーシュカさんと話して、それで……)