「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 何度も命を救ってくれた恩人だからという以上に、ただその泣き顔を見たくなくて、今の想いを口にする。

「居場所がないなら、俺がお前の居場所になってやる。だから泣くな」

 長い指がエレオノールの頬を滑り、目尻に溜まった涙をすくい取って拭う。

 エレオノールはジークハルトの言葉に返事をしなかったが、泣き疲れて眠るまでその腕の中から逃げなかった。



◇ ◇ ◇



 居心地のいいぬくもりの中で目を覚ましたエレオノールは、起き上がろうとしてすぐその動きを止めた。

(……待って、どういうこと)

 顔の前には広い胸があり、背後からは背中を包み込む力強い腕を感じる。