「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

「俺を助けたお前に居場所がないはずないだろう」

 ぼんやりとしたエレオノールの表情に、『なにを言っているんだろう?』という疑問が浮かぶ。

(以前もこんなことがあったな。いったい過去になにがあったというんだ)

 ジークハルトも戦場を駆ける者として、悪夢にうなされる者を見たことがあった。

 家族を恋しがって涙し、人を殺めた時にはその感触に怯えてすすり泣くのは、新兵も熟練の老兵も変わらない。

 ジークハルトでさえ、凄惨な場を目の当たりにした時は眠れない夜を過ごした。

「ラス」

 不安げに泣きじゃくるエレオノールを見るのは、ジークハルトにとってこれが二度目だ。