「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 固唾をのんで見守る使用人たちを見回し、ジークハルトはゆっくりと言った。

「陛下を蔑ろにしろと言いたいわけではない。指示系統が複数存在することによる弊害を考慮しての判断だ」

 それはいかにも騎士団の長を務める者らしい言い方だった。

 個人的な感情を匂わせもせずにいるところも、さすがと呼ぶべきだろう。

「ミリアム、お前を解雇する。後任は追って連絡しよう」

「なっ……! 私がどれだけ身を尽くしてお仕えしたと思っているのですか!?」

 初めてミリアムの顔に動揺と焦りが生まれる。

 それに対してジークハルトが感じたのは落胆だった。