「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 翼に隠されているせいで周囲は暗いが、シュルーシュカの瞳は真っ赤になったエレオノールをしっかり捉えていた。

 体温の上昇もわかっているし、焦って変な汗をかいているのも見抜いている。

『今夜のこと、ジークには内緒よ。雌同士の秘密。いいわね?』

「い……言われなくても、こんな話をするつもりはありません……」

『あら、私が言ってるのは私自身の話よ。ちょっとジークがひっくり返ったくらいでうろたえるなんて、知られたら恥ずかしいわ』

 果たしてそれは本音か、それとも茶化したのか。