「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

『ねえ、あなた。ここで嫌な思いをしているでしょう。人間は私が言葉を理解していることを忘れているのよね。竜舎にいるだけでも、いろいろと話が聞こえてくるわ』

(大変だけど、嫌な思いはしていない……と思う。食事が少ないのが困るくらいで)

 エレオノールはそう思ったが、言わずに呑み込んだ。

 やけに多い仕事についてジークハルトも苦言を呈していたから、第三者から見れば嫌な思いをして当然の扱いを受けているのだと判断する。

『私からもジークに言ってあげる。だから、ジークのそばを離れないであげてちょうだい』

「どうして……?」