「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 呼びかけられ、いつの間にか立ち止まっていたと気づいたエレオノールは、また慌ててジークハルトのもとへ駆け出した。



 それ以来、エレオノールの仕事から洗濯が減った。

 ジークハルトがメイドたちに言ったようで、やらなくてもいいというお達しがあったからだ。

 ほかの仕事は相変わらずだったが、ひとつ減るだけでもずいぶん助かる。

 おかげで以前ほどくたくたになる日々を送らずに済み、リュースと交流を深める平和なひと時を享受できるようになったのだが、そんな中、エレオノールの胸を騒がせる出来事が起きた。

 ジークハルトを含めた竜騎士団の一部団員が遠征に赴くことになったのだ。