「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 売り言葉に買い言葉で返しながら、エレオノールは胸の奥がむずがゆくなるのを感じていた。

(本当なら洗濯なんてしなくていい身分なのに、これじゃあまるで私が大変だから助けてくれるみたいじゃない)

 仕方なく、エレオノールはジークハルトに付き従って歩き出す。

 もう反抗しないと判断したようで、ジークハルトの歩調もエレオノールに合わせて緩んだ。

「……お手伝いしてくださったとしても、リュースを竜騎士の乗り物にはさせませんよ」

 そんな言い方しかできなくて後悔するも、返ってきたのは強気な笑い声だった。

「いい名前をつけたな。あの子竜にぴったりだ」